「裁判員制度に尽力」…函館地家裁所長 滝沢氏が着任会見

 最高裁人事(9日付)で函館地家裁所長に着任した滝沢泉氏(56)が15日、同地裁で記者会見し、函館勤務の抱負を語った。滝沢所長は来年5月に始まる裁判員制度の周知や円滑な実施に尽力することを主要命題に掲げ、「候補者名簿の通知が間近に迫り、名簿に記載された市民の不安や疑問も現実的なものとなる。適切に対応していきたい」と述べた。

 滝沢所長は1974年に司法試験に合格し、「真実の追究や正義の実現を目指すことができる」との思いから、裁判官の道を選び、主に民事部を歩んできた。前任は東京地裁所長の補佐役となる同地裁判事兼東京簡裁司法行政事務掌理者。

 裁判員制度について滝沢所長は「国民の司法への信頼が強固なものになると期待している。司法の歴史上の節目の年」とした。裁判員となる市民の負担が少なくなるよう努めるとし、「辞退の理由も社会の実情に即した判断ができるようにしたい」と述べた。

 また、道内勤務は86―89年の札幌地裁岩見沢支部勤務以来、約20年ぶり2度目。函館にも旅行で3回訪れたことがあるという。滝沢所長は「函館は好きな街のひとつ。昨年夏に路面電車からこの庁舎を見た時には、勤務することになるとは思わなかった。歴史や文化など、落ち着いている印象。函館での仕事や生活を楽しみにしている」と語った。

 たきざわ・いずみ 1951年東京都生まれ。74年東京大法学部卒業後、77年東京地裁判事補を振り出しに、東京高裁判事、証券取引等監視委員会事務局次長、東京地裁判事部総括などを歴任。好きな言葉は調和の取れた落ち着きの良い解決や仲良くという意味から「和」。旅行や町歩きが趣味。妻と大学院生、大学生の息子が2人。

update 2008/10/16 13:19
提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです