07年度の函館児童相談所、虐待「通告」169件で過去最多
函館児童相談所(土渕美知子所長)の2007年度の相談状況(渡島、桧山管内)がまとまり、家族や親類、付近住民らが疑いも含め虐待の情報を提供した「通告」件数が、前年度よりも46件多い169件を数え、過去最多に上ったことが3日までに分った。土渕所長は「細かな分析はしていないが、児童虐待が社会問題化し、市民や子供の関係機関、団体などの関心も高まってきたからでは」としている。
同相談所によると、通告件数は2000年度から60―80件台で推移し、04年度に初めて3けたとなる105件を記録。05年度に97件とわずかに減少したが、06年度は123件で過去最高となり、07年度はそれを上回る激増となった。
同相談所が通告された情報を調査し、虐待と判断した「受理」件数は80件に達し、過去最高だった前年よりも20件減ったものの、2番目に多い数となった。
07年度の受理のうち、虐待を加えた者の内訳は「実母」が39件と一番多く、次いで「実父」の22件、「継父」の10件、「継母」の6件となっている。虐待内容をみると、「身体的虐待」が30件と最多で、「ネグレクト(育児放棄)」29件、「心理的虐待」15件、「性的虐待」6件と続いた。
同相談所が対策を講じた「処理」件数の総数は66件(うち14件は前年度受理)で、「面接指導」が54件と圧倒的に多く、「施設入所」が8件、「里親などへの委託」2件となっている。
本年度は8月末現在、通告が前年同期比より10件多い66件、受理が同1件多い48件、「処理」が39件と、引き続き増加傾向にある。
提供 - 函館新聞社
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