洞爺丸台風慰霊祭、犠牲者の霊 安らかに

 1954年9月26日に発生した洞爺丸台風事故の犠牲者をしのぶ慰霊祭が26日、北斗市七重浜7の「颱風海難者慰霊碑」前で開かれた。遺族ら約50人が参列し、犠牲者の霊を慰めた。

 青函連絡船殉職者遺族会(渋谷武彦会長)、函館市仏教会(広岡隆円会長)の共催で、1955年から毎年実施している。この慰霊碑には、同台風のによる突風や高波で沈没した「十勝丸」など貨物船4隻と青函連絡船「洞爺丸」に乗船していて犠牲になった1430人の霊が祭られている。

 慰霊碑は事故の翌年、遺族らによって建立されたが、老朽化が進んでいたことから、碑の手入れをボランティアで続けている函館北ロータリークラブ(山下清司会長)などが8月ごろから、碑の補修工事を行っていた。

 参列者たちは、きれいになった碑前で僧侶が読経する中、一人一人慰霊碑に向かい静かに手を合わせていた。毎年参加している北斗市七重浜2の安倍初枝さん(80)は「洞爺丸で機関士をしていた夫(享年32)を失った。近況を報告するため毎年参列している。今でも風の強い日などは洞爺丸のことを思い出してしまう」と話していた。

 渋谷会長(74)は「慰霊碑は自分の墓と同じ。会員は高齢化しているが元気なうちは慰霊祭を続けていきたい」と話していた。

update 2008/9/27 10:07
提供 - 函館新聞社


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