漁場油濁被害救済基金が重油の回収実験

 財団法人漁場油濁被害救済基金(東京)は26日、函館市浅野町の函東工業(千田忠雄社長)で油回収装置の作動試験を行った。道内は、サハリン油田開発や大型タンカーの往来も増え、事故の可能性も高まっていることを背景に、同社が実験場所として乾ドックを提供。開発した4種類の機材で、実際に海面に流した重油の回収を行った。

 従来、重油の流出事故が起こると、漁業者がひしゃくを使って回収するなど、効率面や安全面に問題があった。同基金は日本財団の助成を受けて、効率よく大量に油を回収できる機材開発に着手。身近にあるドラム缶など低コストで簡易な素材を使用し、漁船のクレーンに接続して利用できる機材を4種類製作した。

 この日は、オイルフェンスで囲った水面に大型船の燃料に使われるC重油を流し、実際に油の回収量を機材の稼働状態を確認。また、午後からは海水と混ざり、高粘度状態となったムース重油で試験を行った。

 同基金の佐々木邦昭専門官(63)は「事故はいつあるかわからないが、被害の拡大を防ぐためにも短時間で大量に回収できる機材が必要。試験で得られた点を今後の改良に加えたい」と話していた。

update 2008/9/27 10:06
提供 - 函館新聞社


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