自民・福島氏が出馬表明…衆院選道8区
前参院議員の福島啓史郎氏(62)は23日、函館市内で記者会見を開き、次期衆院選道8区に自民党公認で出馬することを表明した。福島氏は「漁業や農業などの基幹産業を活性化することで、地域経済を再生する。新幹線時代に向けて地域経済を立て直すために全力を尽くしたい」と決意を語った。道8区には民主党現職の逢坂誠二氏(49)、保守系無所属新人の佐藤健治氏(51)が出馬を表明しており、三つどもえの戦いが事実上、スタートした。
福島氏は1946年、山口県宇部市生まれ。東大法学部卒業後、農水省に入り林野庁次長や食品流通局長などを歴任し、2001年の参院選全国比例区で初当選。外務大臣政務官などを務めるとともに、議員立法で食育基本法を成立させるなどしたが、07年に落選した。
この日行われた自民党道8区支部拡大役員会議で今津寛道連会長(8区暫定支部長)が福島氏擁立までの経緯を説明。今津会長は「福島氏は道南地域とのかかわりも深く、過去の選挙におけるしがらみもない。即戦力や実現力の点でも最適の人材」と話した。この後、参加者全員で「がんばろう」を三唱し、必勝を誓った。
会議後に行われた会見で福島氏は「道南地域は日本全体の活力源である漁業や農業などの重要基地として潜在能力は高い。それにもかかわらず地域経済の冷え込みが続いているのは、地元の意見を伝える存在である与党の国会議員が12年間不在だったため」と指摘。政策の柱として「漁業、農業の発展と食の安全や安心の確保に重点を置くとともに、函館―ロシア間に新規航空路を開設し、新幹線時代に向けた新たな観光ルートの構築を目指したい」と語った。
地元出身ではないことについては、農水官僚や参院議員時代の活動を通じて、渡島・桧山管内とのかかわりが深いことを強調し、「誰がその地域にとって一番必要とされているのかが大切。私が力を発揮することで道南地域の役に立てることを有権者に理解してもらうように努力したい」と話した。
自民党公認として過去2回の選挙で敗れている佐藤氏が無所属の立場で出馬を表明し、保守票の分裂が危ぶまれることについて、今津会長は「(2回連続して落選した場合は公認しないという)党の内規に清く従うべき」と不快感を表した。一方、福島氏は「自民党公認候補は私。有権者の意向を誰が一番実現していく力があるかを訴えるだけ。チャレンジ精神で戦っていきたい」と意気込みを見せた。
提供 - 函館新聞社
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