次期衆院選8区、保守分裂 三つどもえ

 衆院解散・総選挙が迫る中、元会社員で無職の佐藤健治氏(51)が21日、道8区から出馬することを表明した。自民党道8区支部は前参院議員の福島啓史郎氏(62)の擁立を決めており、保守分裂選挙が確実な情勢になった。保守系の佐藤、福島氏が民主党の現職、逢坂誠二氏(49)=比例道ブロック=と対決する構図で、一挙に短期決戦に向かう。

 佐藤氏は総務庁長官を務めた佐藤孝行氏(80)の二男で、前回と前々回、自民党公認で出馬し落選。2003年の前々回、前田一男氏(42)=現松前町長=が当時の自民党森派の支援を受けて保守系無所属で出馬して以来の分裂選挙となる。前回05年は佐藤氏と民主党の金田誠一氏(60)、共産党候補が戦い、金田氏が約13万5000票、佐藤氏が約11万5000票だった。

 佐藤氏を支援する函館市内の男性(76)は「自民党の候補者選考に不満がある。結局は民主党と同じ外部からの候補で、佐藤さんはこまめに道南各地を歩き、地域住民の声を聞いている」と語る。

 自民党道連の丸岩公充幹事長は「落下傘候補ではあるが、現在の道南の政治状況では福島さんがふさわしいと判断した」と語り、最終的に佐藤派、阿部派の“色”が付いていない候補者擁立を図ったことを明らかにした。

 中選挙区時代から続く佐藤派、阿部派の対立について、同市内の元経営者は「今は佐藤だ、阿部だと言っている時代ではない。自民党の選考を見ると、8区は人材難。2回続けて敗れ、それでも立ち向かう佐藤氏への同情票が集まるかもしれない」と語る。

 一方、同市内の経営者は「自民党は案外、いい候補を擁立できた。水産関係にも強く熱心な候補と聞いている。今後の展開次第ではいい戦いをするかもしれない」とみる。

 共産党が今回、候補を擁立せず、加えて保守分裂で有利な展開に見える民主党は、気を緩めない。前々回の佐藤、前田氏の保守2候補の得票は金田氏の得票を約2万3000票上回る。「相手2候補の総得票を1人で上回るよう、合同選対で目標得票15万票を掲げている」(党道8区総支部)と引き締めを図る。

update 2008/9/22 12:20
提供 - 函館新聞社


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