ツール・ド・北海道市民レース 市内の2中学生が大活躍

 函館本通中3年の俵央育君(15)と道教大附属函館中2年の向美乃里さん(14)が、自転車競技大会「第22回ツール・ド・北海道市民レース」で好成績を収めた。俵君は中学生男子の部で、タイムトライアルとロードレースの2ステージを制覇。向さんは女子のタイムトライアルで、社会人など年上の選手を抑え、見事優勝を飾った。

 同大会は夕張や札幌を舞台に3日間にわたって開催された。年齢やレベルによってクラス分けされている。中学生の2人は、第1ステージの夕張で1キロのタイムトライアル、第2ステージの夕張―江別間で48キロのロードレース、第3ステージの札幌で2・75キロのコースを8周する22キロのクリテリウム(周回)に挑戦。ステージ別と、3ステージの合計タイムによる総合で順位を争った。

 俵君は持ち前のレースセンスと、函館競輪場をホームバンクに活躍した元競輪選手の藤巻昇さん(60)らの指導のかいもあって、第1、2ステージを制し、前評判通りの実力を発揮。しかし、第3ステージでは後方からインコースに切れ込んできた選手との接触で落車し、途中棄権した。だが総合では4位に食い込んだ。

 一方の向さんは、スキー・アルペンの選手として15歳以下のナショナルチーム入りしていて、世界大会で上位入賞するほどの実力の持ち主。自転車は小学校高学年から始め、本格的な練習は中学生になってからと日が浅い。タイムトライアルは道選抜の選手をも上回る大物ぶりを見せて優勝し、ロードレースは8位、クリテリウムは1周遅れに終わった。

 大会を振り返り、俵君は「プレッシャーは大きかったが、総合優勝を目指していただけに残念。精神的な弱さを知った」、向さんは「勝てるとは思ってなかった。ほかはロードでの練習不足が分かった」と話す。

 俵君の成長を幼少期から見守り、同大会に帯同した柳沢英二さん(57)は「総合優勝はかなわなかったが、レースの難しさを勉強できたのは本人にとってそれ以上の成果になったはず。全道ではトップクラスだが全国には強敵もおり、最後のスパートで抜け出すには、脚力の強化が課題」と評価。向さんについては「潜在能力は十分で、タイムトライアルでの早さを考えると、トレーニングを積めば高校でも有望」と期待を寄せる。

 俵君は「練習は泣くぐらいやっても、試合では笑えるようにしたい」とし、父で函館大谷高校出身の競輪選手、俵信之さん(44)に尊敬の念を払いながら、いつか追いつく日を夢見る。向さんは「今は自転車に乗ることが楽しく、ロードでも通用する力をつけたい」と今後の飛躍を誓っている。

update 2008/9/22 12:19
提供 - 函館新聞社


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