「オヤジパワー」で祭り華やか…福島大神宮例大祭・山車行列
【福島】秋が深まり、各地で大漁・収穫への感謝や地域安全を願う例大祭が盛んに行われている。福島町でもこのほど、3日間の日程で福島大神宮例大祭が開催され、幼児から年配者までが各町内会自慢の山車でまちを練り歩いた。中でも注目を集めたのが三岳第一町内会(金沢安治会長、134世帯)の山車行列。踊り手は町内会女性部が担うのが慣例となっているが、同町内会は女性に混じって男性17人がそろいの浴衣に鉢巻きで登場したためだ。踊り手不足を補う「オヤジパワー」に、沿道からひと際熱い声援が飛んだ。
同町内会は人口減などの影響で、20年ほど前から女性の「踊り手不足」に悩まされ、青年部(中塚雅美部長)が助っ人として踊りを続けている。通常、男性は町内会所有の山車を引く力作業を担当し、華やかに踊る女性を見守るのが役目とされてきたが、そんな慣例にとらわれてはいられないと一念発起。「踊り手は多いほうが華やか」「われわれ男性陣が一肌脱ごう!」という中塚部長(55)の一声で“お父さん衆”が結束した。
今年も町内会館で9月1日から2週間、仕事帰りの午後7時から2時間程度、振り付けの練習に汗を流した。同町内会は農家が多いことから、豊作の喜びを表現する「俵積み歌」を念入りにけいこ。例大祭当日は息の合った踊りで、町民からのご祝儀も一段と弾んだという。
町三岳の特別養護老人ホーム陽光園(山邊十三壽理事園長)では、多くのお年寄りが庭先で山車行列の来園を歓迎した。踊り手の“オヤジ”たちは「皆さんに元気を届けに来ました」「たくさんのお花(ご祝儀)ありがとうございます。わたしたちも、さらに元気が出ちゃいます!」と声を上げ、和やかな雰囲気に包まれた。
同町内会の中塚和子副会長(67)はそんな男性陣の頑張りに感謝し、「いまでは男性が踊りの主役になりつつある」とにっこり。「お祭りのほかにも、地域清掃や各種行事でお父さんたちが頑張ってくれる。とても頼りがいがある」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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