渡島西部4町の図書室が合同移動企画展
木古内、知内、福島、松前の渡島西部4町が10月下旬から11月初めにかけて、“読書の秋”にちなんだ合同移動企画展を準備している。動物の絵本や図鑑、関連資料を並べる「絵本のどうぶつえん」や読み聞かせ、小学生対象の一日司書体験など、多彩なプログラムを計画。子どもの情操教育と同時に、昭和の漫画や映画雑誌コーナーも設け、世代を超えて楽しめる内容を目指す。全面的にバックアップしている道立図書館(江別市)によると、広域連携で読書に特化した企画を実施するのは道内初の試みで、活動の成果に注目が集まりそうだ。
図書室を運営する各町教委は「開かれた図書室づくり」に向け、サービスの充実に努めているが、図書室運営の専門家となる司書が常駐しているところは少ない。このため、より有効な運営方法を模索し、各町の横断的な情報交換などが図られている。今回の合同移動企画展は、4月21日に福島で開かれた実務者会議の席上で発案された。
10月25、26日(木古内、知内)、11月1、2日(松前)、11月8、9日(福島)と各町の文化祭がたて続けに開催されることから、それに合わせて各図書室連携の企画を展開。事務連絡を担当する知内町教委の小林亮さん(34)は「本の魅力、図書室の楽しさを体感してもらう絶好の機会。皆で知恵を出し、充実した企画展にしようと頑張っている」と話す。
会場の一角を動物園に見立てて、動物の絵本などを集めた「絵本のどうぶつえん」は、文化祭の日程が知内と重なる木古内を除く3町で開催。さらに、各図書室の共通プログラムとして100冊の仕掛け絵本が登場し、道立図書館が提供する懐かしい児童図書の付録が100個用意され、来場者にクイズの景品としてプレゼントされる。読み聞かせも各町の有志が担当し、木古内では地元の中学・高校生がスタッフとして駆け付ける。
福島では小学生4―6年を対象にした一日司書体験があり、子どもたちが古本市の紹介や本の整理、貸し出し手続きなどに当たる。松前は工作教室、知内は今春始まった新刊書重点貸し出し800冊のPRに力を入れる。
小林さんは「こうした合同イベントを行うことで、他町の職員との親ぼくも深まり、いろいろなアドバイスも受けやすくなる」と相乗効果に期待を寄せている。10月上旬に関係者が集い、綿密な打ち合わせを行い、各町で文化祭担当者と調整を図る予定だという。
提供 - 函館新聞社
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