市民ら交え模擬裁判
来年5月21日にスタートする裁判員裁判を想定した模擬裁判が17日、函館地裁で始まった。18日までの2日間で、裁判官3人と市民から選ばれた「裁判員」6人を交えて、危険運転致死罪で起訴された被告に判決を下す。被告人席の位置を弁護人の横にしたり、年内にも刑事裁判に導入される被害者参加制度を見据えて検察側に被害者遺族、代理人弁護士役が座るなど、試行的な要素も盛り込みながら審理が進められた。
裁判員役は同地裁が独自に作成した名簿(770人)から60人を無作為に選び、35人に呼び出し状を送付。この日は28人が集まった。選任手続きでは辞退希望者ら6人を除き、22人を1回の面接で済ませるなど、時間短縮の措置がとられ、開始から1時間程度で終了した。
公判は、飲酒運転で対向車と正面衝突事故を起こし、相手男性を死亡させた危険運転致死罪を想定。従来の刑事裁判では、拘置中の被告はジャージー姿が多いが、現在、裁判員の心証面への影響を考慮し、関係機関で検討が進められているスーツ、ネクタイ姿で被告役が出廷した。
また、検察、弁護側双方も裁判員に語りかけるように証拠調べなどを進めたほか、裁判独特の「甲号証」などといった言葉にも解説を加えるなど、随所に工夫がみられた。
模擬裁判は18日、弁論手続き、論告を経て、評議を行い、午後から判決を言い渡す予定。
提供 - 函館新聞社
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