芸術 プロが手ほどき…尾札部中が知恵の予算活用し外部講師招く

 函館尾札部中学校(青木昌史校長、生徒114人)は本年度、美術と書道の専門家2人を外部講師として授業に招いている。函館市教委が各校の特色ある取り組みに対して資金助成する独自事業「知恵の予算」を活用し、子どもの感性を育てようと、本年度から初めて実施。現在、生徒らは芸術の“プロ”に教わりながら、学校祭で発表する作品づくりに励んでいる。

 同校は小規模校で、美術や書道などの専門教員がいないため、他教科の教員が受け持っている。こうした状況から地元の人材を活用して、より専門的な授業を行おうと企画した。

 講師は、中学校教員を退職後、函館で絵画教室を主宰する丸山恵三さん(七飯町在住)と、日本習字教育財団磨光支部長として尾札部で書道教室を開く河合圭子さん(55)。

 初年度は試験的に2学期から4回にわたり活動を開始。全校生徒は学祭テーマの「ラブ&ピース」に沿った作品づくりに取り組んでいる。

 16日に行われた3年A組の美術の授業では、丸山さんが生徒に色の塗り方や筆の使い方を丁寧に教えていた。丸山さんは「文字を入れず、形と色彩だけのポスターでどうテーマを表現するかがポイント。生徒は皆一生懸命だ」と説明。同組の斉藤このみさん(14)は「色の三原色など初めて聞く言葉もあって勉強になった」と話した。

 河合さんは同日、1年A組でテーマから連想する一文字を色紙に書く授業を行い、「子どもらは字を書くことに集中していた」と語った。同組の蛯谷真子さん(13)は「ハネやトメなど細かい所を教えてくれる。良い経験になった」と笑顔を見せた。

 全校生徒のポスターと書道作品約230点は27日の学校祭で校内に展示する。青木校長は「各教科の担当教員にとっても自己研修の機会になる。この成果を生かし、来年度以降の継続も検討したい」と話している。

update 2008/9/17 13:13
提供 - 函館新聞社


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