環境や世界史の視点から考える…「縄文」テーマ フォーラム
「2008函館縄文・環境フォーラム」(NPO法人函館市埋蔵文化財事業団主催)が13日、函館市中央図書館で開かれた。約160人が来場。「縄文文化から地球環境を見つめ未来の函館を考える」のテーマで、基調講演やパネルディスカッションが行われた。
基調講演では、国際日本文化研究センター教授の安田喜憲氏が「環境考古学から見た世界の文明」と題して講演。パネルディスカッションは「世界史のなかの縄文文化」をテーマに、ベルリン自由大学教授のパベル・タラソフ氏、ドイツ考古学研究所ユーラシア部副部長のマイケ・ワグナー氏、青森県三内丸山保存活用推進室長の岡田康博氏、函館市教育委員会生涯学習部参事の阿部千春氏の4氏が発言した。
パネルディスカッションでタラソフ氏は、世界的な気候変動への見方を紹介。ワグナー氏は、世界各地で定住生活などを開始した時期が異なることを示し、「違いのある理由を解明したい」と課題を示した。
三内丸山遺跡について岡田氏は「人が居住することによりブナやドングリの木がクリに変わり、土地の乾燥や汚染化が進んだ」と環境への影響を指摘。「村の中には森はなかったのではないか」とした。阿部氏は南茅部地区で発掘された遺物から、当時の食料について「クルミなども食べたが、サケやオットセイ、イルカ、マグロなどの魚介類や海獣などに集中していた」と述べた。
提供 - 函館新聞社
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