ハリストス正教会、120年ぶりにロシア人司祭
函館ハリストス正教会の新しい司祭、ニコライ・ドミートリエフさん(48)がこのほど着任し、妻の山崎瞳さん(49)とともに10日、函館市の西尾正範市長を表敬訪問した。同教会にとって約120年ぶりのロシア人司祭で、ニコライ司祭は「教会として人間の心を明るくすることはもちろん、社会的使命として多くの市民と話をするなど、地域とのつながりを大切にしたい」と抱負を述べた。
同教会は幕末の1858年にロシア領事館の付属聖堂として開設されたのが始まり。同教会によると、61年に3代目司祭のニコライ・カサートキンが着任し、72(明治5)年に東京へ移った後、何人かのロシア人が司祭を務め、明治時代中ごろからは日本人がその任に当たってきた。前任の馬場登・長司祭が勇退。ニコライ司祭は東京・神田のニコライ堂や神戸ハリストス正教会の司祭を経て着任した。
西尾市長が「神田のニコライ堂にはかつて、ロシア語を学ぶ学校があり、今は函館にロシア極東大の分校がある」と述べ、函館とロシアの長い友好関係を説明。ニコライ司祭は「2011年がニコライ来函150年に当たり、大きな行事を企画している。ロシア側からも多くの出席を実現させたい」と述べた。
妻の瞳さんも「ロシアの合唱を市民に普及させたい。何か取り掛かりとなる機会はないか」と質問。市長は「市内に多くの合唱団があり、そうした団体と交流しながら良さを知っていただければ。市や教育委員会に問い合わせてください」と述べ、協力を惜しまない考えを伝えた。
提供 - 函館新聞社
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