秋田県の小学校が木古内で体験学習へ
【木古内】木古内町の基幹産業である漁業と農業、酪農の一端を体験してもらう教育事業が16―18日に町内各地で行われる。秋田県北秋田市の鷹巣小(五十嵐經校長、児童91人)の6年生16人と教職員が2泊3日の日程で町内に滞在し、地引き網やホタテの耳づり、搾乳、野菜収穫などに汗を流す。地域住民が主体となって策定した北海道新幹線の開業に対応するまちづくり構想にも合致する事業で、町は「新幹線時代を見据えた活性化事業の開拓につなげたい」としている。
総務省と文部科学省、農林水産省が子どもの自立心や規範意識の健全化を目指して本年度開始した「子ども農山漁村交流プロジェクト」として、木古内では初めて実施される。町内の農漁協、商工会、建設協会、町などの各機関、団体から構成する「まちづくり戦略会議」が町に答申した構想の内容が今回、色濃く反映されている。
体験プログラムは、水産加工場でホタテ・ホッキの貝殻外しや養殖の下準備(耳づり)、牛の乳搾りなどを企画。地引き網では漁協婦人部らの指導で、水揚げした魚を炭火で焼いて味わい、農家では畑から直接作物を調達しカレーライスを作る計画だ。
木古内小学校のバレーボール少年団と合同練習を行い、両校の児童や保護者がジンギスカン鍋を囲み、親ぼくを深める。最終日は道新幹線トンネル工事現場を見学し、午後からは引き続き修学旅行として函館市に入る。
7月には五十嵐校長が木古内を視察。当日までに体験先の関係者が集まり、詳しい打ち合わせを行うという。各種体験は有料で、町まちづくり新幹線課の高谷郁郎課長は「利益幅は少ないが、これが成功して全国区で評判になることを期待している。普段行う仕事が子どもらの目には新鮮に映るはず。『格好いい』『勉強になる』という反応があれば、生産者のモチベーションも高まる。児童の思い出づくりのためにも念入りな準備で迎えたい」という。
町は実績を重ね、いずれは観光協会や旅行会社などの民間主導で観光体験事業の活性化を図りたい考えだ。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。