ホッキ貝など密漁摘発相次ぐ…函館海保管内
函館海上保安部管内で、アワビやホッキ貝の密漁者の摘発が相次いでいる。6月には長万部町内で、八雲町立小学校の男性教頭(53)がホッキ貝など7個を密漁し、漁業法違反(漁業権の侵害)の疑いで、同海保の取り調べを受けている。この教頭は当初、職業を「露天商」などと偽っていたといい、同海保は近く函館地検に書類送致する方針。
この教頭は6月9日、長万部町国縫の海岸でホッキ貝5個とバカ貝2個を所持しているところを摘発された。調べに対し、職業だけでなく、住所も函館市内と偽り、親族の電話番号を伝えるなどしていた。その後の調べに対し、「密漁がばれたら校長の昇進試験に影響すると思った」などと供述したという。
同海保では今年8月末までに、クリガニで7件9人、ホッキ貝22件22人、アワビなど5件8人と、摘発件数が昨年の1件7人に比べて大幅に増加。8月には木古内町釜谷の海岸でアワビ計15キロ(約400個)、ムラサキウニなど計26キロ(約200個)を網の中に入れ、密漁した函館や北斗市内の20代の会社員の男3人を同容疑で捕まえている。
同海保は「摘発者のほとんどは密漁と認識している。現行犯以外の取り締まりができないが、漁協と情報提供などで連携がうまくいっている成果」とする。
上磯郡漁協(知内町涌元、山崎博康組合長)上磯支所(北斗市飯生)の横浜芳伸支所長は「これまで目の届かなかった場所もパトロールするなど、対応を強化している。漁業者は燃料費高騰や卸値も厳しい状況にあるが、少しでも資源を守るための努力を続けたい」とする。
9月からは道海面漁業規則による一定区域のサケの採捕を禁止する河口規制が始まっている。同海保の小泉光一次長は「密漁は漁業者の生活を脅かし、資源の枯渇にもつながる行為。今後も目を光らせて、取り締まりをさらに強めたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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