談合事件解明へ調査特別委…森町町議会

 【森】森町発注の町消防防災センターの建設工事をめぐる官製談合事件を受け、森町議会(長岡輝仁議長)は26日、第3回臨時会を開き、真相解明に向けた「森町消防防災センター工事を巡る談合事件」調査特別委員会の設置を決めた。町民ら約30人が傍聴席で注目する中、野村洋町議ら14人が賛同して発議された同設置案を賛成多数で可決。長岡議長が同特別委に10人の委員を指名し、委員長には宮本秀逸氏(58)が選ばれた。同特別委は入札制度などの調査について年度内の報告を目指し、9月中に設置される。

 町議会は偽計入札妨害(談合)容疑で逮捕、起訴された森町長の湊美喜夫被告(79)に対し、逮捕後の6日には「捜査の推移を見守る」と静観の姿勢を取っていたが、「議会責任を果たしていない」など町民からの相次ぐ議員批判を受け、野村氏ら一部町議が臨時議会の開会を要請。早期の事案の解明と町民の信頼に応える責務があるとして、地方自治法第110条及び町議会条例第5条に基づく調査特別委の設置を発議した。

 この日は、堀合哲哉町議が議会の調査権を行使する「百条委員会」設置案でないことへの不満を示すとともに、委員12人以内とした定数について触れ、「全員が委員となるなど、文面、目的、定数を再度精査すべき」と反対討論。黒田勝幸町議が「現職町長の逮捕という不名誉な事件で町民を不安にさせ、町のイメージを低下させた。談合事件を詳細に調査すべき」と賛成討論を行い、22人中13人が賛成した。

 宮本委員長は閉会後、「大変な重責。行政や議会の信頼回復のため、入札参加の指名選考委を出発点とし、委員を含め全議員で再発防止に向けて調査したい」と述べた。

 弁護士が預かった湊被告の辞職願については、町長選の日程を調整しながら受理日を検討している。9月1日に臨時議会が招集される予定で、その際に議会に対して辞職の同意を求める見通し。 調査委の委員は次の通り。(敬称略)

 ▽副委員長=三浦浩三▽委員=中村良実、黒田勝幸、松田兼宗、加藤玲子、坂本元、川村寛、服部勝見、小杉久美子

update 2008/8/27 10:04

提供 - 函館新聞社


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