森町官製談合、「残念…町政刷新を」

 森町発注の町消防防災センター建設工事をめぐる官製談合事件は22日、函館地検が町長、湊美喜夫被告(79)を起訴したことで、大きな区切りを迎えた。この日、森町の職務代理者阿部真次副町長は所用を理由に休暇を取り、庁舎には不在。片野滋総務課長も「町長が起訴された事実について正式に確認が取れていないので、町としてコメントできない」とするだけだった。

 「現職町長起訴」という予想された事態に至っても、町としての対応を拒む姿勢は、湊被告が町政に君臨した37年間のひずみとも言えそうだ。

 同町では、湊被告が逮捕された1日も、幹部職員らは報道陣への問いかけに答えず、役場を後にするなどし、阿部副町長が職務代理者となった4日も町長逮捕に対する公式なコメントを避けた。6日の町議会全員協議会後では、行政の責任を問う声も上がらなかった。協議会終了後の記者会見でも、長岡輝仁議長は「町長を信用する」と発言するなど、町と議会の“蜜月関係”を露呈していた。

 湊被告は21日になってようやく辞意を表明した。辞職願は弁護士の預かりとなり、正式に受理されていないが、早くも水面下で町長選挙に向けた動きも見られる。町内のある主婦(56)は「町のために頑張ってくれた湊町長が起訴されたのは残念。この機会に町政を刷新して再出発を願いたい」とし、地元経済界の幹部は「一日も早く町政が正常な状態になってほしい」と再出発を期待していた。

 また、道警が逮捕した計9人のうち、湊被告ら計7人が法廷に立つことになった。町内では、今後の裁判の行方を注視しようとする声も聞かれた。森町建設協会の野田剛会長は「『やっていない』と言っている町長を信じたい。裁判を通じて白黒はっきりすると思うので見守っていきたい」とコメント。町内の70代の女性は「町長には、知っていることを隠さずに話して、けじめをつけてほしい」と話していた。

update 2008/8/23 15:57
提供 - 函館新聞社


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