森町談合事件で副町長「町長を信じるだけ」
【森】「非常に残念な結果になり驚いている。町民に心配を掛けていることに対し、深くおわびしたい」―。森町発注の消防防災センター建設工事をめぐる談合事件は、町長、湊美喜夫容疑者(79)の逮捕という事態に発展した。2日未明、阿部真次副町長は道警捜査二課や道警函本捜査課などの家宅捜索を終えた町役場で記者会見し、「町長を信じるだけ」と重ねて強調。逮捕直後の動揺を隠しきれない様子だった。
会見は、家宅捜索が終了した2日午前零時すぎから応接室で開かれ、阿部副町長、片野滋総務課長を約20人の報道陣が取り囲んだ。阿部副町長は「湊町長は『(事件に)関与していない』と話していた。真相については今後の捜査の状況を慎重に見守りたい」とあらかじめ準備した書面を読み上げた。
同課などのこれまでの調べで、逮捕された町の元建設課長、釜沢弘容疑者(61)は、同センターの指名競争入札をめぐり、東急建設と星組渡辺土建が組んだ共同企業体(JV)など参加業者を決める指名選考委員会を開いていないのにもかかわらず、湊容疑者の指示で選考委が開かれたように装い、議事録など関係書類を偽造した疑いが持たれている。
同選考委の委員長でもある阿部副町長は「書類が整っていたので、部下を信頼していた」と議事録偽造などへのかかわりを否定。これまでに逮捕された東急建設など業者幹部らが、町長の関与や指示があったなどと供述していることに話が及ぶと、「業者とわたしは一切接触していない。町長が身に覚えがないと言っている以上、それを信じるだけだ」と、繰り返した。
湊容疑者の逮捕で、町長が長期にわたり、不在となる事態も考えられる。「町政の混乱を回避するためにも議会とも協議し、職務代理者を置くことを検討する」とし、わずか12分程度で会見を打ち切った。
提供 - 函館新聞社
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