深堀中の岡野教頭、35年前の自身の卒業記念銅板プレート発見

update 2007/8/7 15:06

 函館深堀中学校(内田弘治校長、生徒366人)を35年前に卒業した同校の岡野伸二教頭(50)が、学校敷地内の地中から自らの卒業記念品を発見した。卒業時に造成した花壇に打ち付けた銅板プレートで、クラスメートの名字が刻まれている。全8クラス中5クラス分を掘り返した。岡野教頭は「卒業記念品は、普通は大切にするはずだけれども」と苦笑いしながら、「わたしがいなければ見つかることもなかったはず」と懐かしんでいる。

 岡野教頭は1972年3月に卒業。ことし4月に母校に赴任した。71年の夏休みに3年生全員が参加して、日時計の回りに卒業記念として花壇を造ったという。「クラス会を開く時はここを集合場所にしよう」と誓い合い、花壇には、8クラス334人分の名字と、担任教諭の氏名が入った計10枚の銅板を打ち付けた。

 同校は、7月に創意ある学校づくり推進事業費(校長先生の「知恵の予算」)が市の予算に計上されたことを受け、活用方法としてビオトープ造成を検討。敷地内で適地を探していた岡野教頭が、雑草や土に埋もれた日時計を発見した。「この場所は…」と掘り返すと、懐かしの銅板が出てきたという。

 休日などを利用し、さらに辺りを整備すると、花壇の跡や、5クラス分計7枚の銅板が見つかった。同校の沿革や、長く同校に勤める用務員さんに話を聞いて調べたところ、95年の校舎建て替えの際、日時計は土砂と一緒に埋められ、放置されていたらしいことも分かった。

 現在でも親交のある同級生らには経緯を連絡し、花壇を再整備することを約束。岡野教頭は「こんな状態になっていたのは少し悲しいが、未発見の3クラス分も必ず見つけたい」と話し、いずれ、同期会の場で思い出話に花を咲かせるつもりだ。

提供 - 函館新聞社



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