参院選 小川氏と伊達氏が当選

update 2007/7/30 12:05

 現職2人と新人6人の計8人が2議席を争った参院選道選挙区は、民主党の小川勝也さん(44)と自民党の伊達忠一さん(68)の現職2候補が、ともに議席を守った。函館市内の両陣営でも当選確実の報が入るや、詰め掛けた関係者は万歳三唱などで勝利に沸き返った。無所属新人の多原香里さん(34)は、善戦むなしくあと一歩のところで及ばなかった。

 (参院選取材班)

 小川さんの函館選挙事務所(函館市新川町)には、3選を確信する地元選出の道議や市議ら選対関係者が続々と詰め掛け、吉報を待った。

 投票が終了した午後8時すぎには、テレビで早々と「当選確実」の報が流れた。あまりに早い決着に驚きが先に立ったものの、すぐに安Gヒ(あんど)の表情に。札幌の選挙事務所に小川さんが到着したのをテレビで確認し、一緒になって万歳を繰り返した後、公示から17日間を戦い抜いた労を互いにねぎらった。

 党道8区総支部の板倉一幸幹事長は「年金問題に対する党の示した方針や対応を、有権者に理解してもらえた。期待の声も多く聞かれ、支持組織だけでなく無党派をうまく取り込めた結果」と胸をなで下ろした。

 喜びもつかの間、関係者の関心は、野党2議席独占を目標に党が推薦した多原さんの票の行方に。与党候補の優勢が伝えられると、ため息としばしの沈黙に包まれた。

 それでも、党として全国的な躍進を果たしたことから、政権交代に向けた次の局面に気持ちを切り替えていた。

 伊達さんの党道8区参院選選対本部(函館市東雲町17)には、午後9時すぎから、中村勉選対本部長や佐々木俊雄道議ら約10人が集まり、テレビを前に開票の行方を見守った。全国的に自民党が大きく議席を減らす状況が報じられ、「逆風がこれほどとは」と重苦しい雰囲気が漂った。

 激しい追い上げが伝えられていた多原香里さんとの差は縮まらなかったが、午後10時40分ごろ、ようやく「当選確実」の一報が。幹部らは「やれやれ」とため息を漏らしながら、拍手で喜びを分かち合った。中村本部長は、推薦した公明党関係者や支持者から続々と寄せられる電話に応じた。

 全国的な自民党大敗を受け、万歳三唱は控えた。中村本部長は「非常に厳しい選挙だった。道新幹線着工など政権与党ならではの実績を浸透させ、既存の自民支持層を固められた」と選挙戦を振り返った。ただ、有権者の党に対する厳しい審判について「結果を真しに受け止め、今後の政治活動を考えたい」と厳しい表情で語った。

提供 - 函館新聞社



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