松山でも実施してみたい…松山市職員が野外劇視察

update 2007/7/29 20:38

 地域の街づくり事業を担当する松山市の職員が27日、函館市の特別史跡五稜郭跡で開かれている「第20回函館野外劇」の視察に訪れた。視察は、函館野外劇のテーマソング「星のまちHakodate」を作詞作曲した、新井満さんの紹介で行われた。松山市産業経済部の遠藤美武部長ら4人は、舞台やキャスト村を見学後、野外劇を観劇。終演後、遠藤部長は「野外劇のすべてに驚いた。松山でも実施してみたい」と感動しきりの様子だった。

 新井さんは、2005年3月、松山市で開かれた「平和の日・松山の集い」の期間中に作詞作曲した「この街で」の原版使用権を同市に寄贈するなど、関わりがあるという。同市が、地域の街づくりについて新井さんにアイデアを求めたところ、「函館で市民ボランティアによる野外劇をやっている。参考にしては」と意見があり、新井さんと共に視察することになった。

 開演前、NPO法人(特定非営利活動法人)市民創作「函館野外劇」の会の輪島幸雄理事長代行が新井さんと職員をキャスト村に案内。遠藤部長は、「観光資源、街づくりの両視点から、野外劇が果たせるものをみて、野外劇を事業の一つとして考えるようにしたい」と話していた。

 輪島さんは、毎回約400人の出演者、約100人のスタッフがボランティアで活動していることなどを説明。五稜郭の堀や土手が舞台になることを紹介した。職員らは「舞台裏を見て、大きなマンパワーが必要なことが分かった」と声をそろえた。

 職員と新井さんは、1600人を超える観客と共に観劇。次々に展開される函館の歴史絵巻を見た遠藤部長は、「松山も歴史ある街だが、劇として展開するのは難しいかも知れない。だが、やってみたいという気持ちになった。観客、出演者が共に新井さんの曲を歌うことは、野外劇は街づくりそのものであることを実感した」と熱く語った。

 輪島さんは「火のつけ方一つで大いに盛り上がる。来年はぜひ、松山からツアーを組んで多数来場してください」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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