函館市内の先名康幸さん、老人福祉施設で蓄音機コンサート続けて400回
update 2007/7/26 12:00
函館市西旭岡町在住の先名(さきな)康幸さん(78)が、近くの老人福祉施設、旭ヶ岡の家在宅ケアセンター「ベレル」(中村哲也施設長)を毎週訪れ、所有する蓄音機でレコードを演奏するコンサートを開いている。蓄音機から流れるレトロな音色は、利用するお年寄りから「懐かしい」と好評。24日には訪問が通算400回に達し、記念のレコード鑑賞会も開かれた。
先名さんは30代から趣味でレコードと蓄音機の収集を始め、現在は昭和の歌謡曲だけで約600枚を所有している。「近くで暮らす入居利用者にも楽しんでもらおう」と、1998年2月から、週1回同施設を訪問。持ち込んだ蓄音機で毎回1時間・10数曲ほど流している。
曲調や時代に応じたオリジナルの曲順リストを100種類用意。前奏時には当時の様子などを交えて曲紹介し、2台の蓄音機を駆使して次々と曲を流す。曲の間はお年寄りの席を自由に動き回り、一緒に手拍子やハミングを楽しむ姿は「司会者」「DJ」だ。
ケアハウス利用者の酒谷皎一さん(80)も、毎週欠かさず鑑賞会を楽しむ1人。航空隊の特攻隊員の訓練中、18歳で終戦を迎えた。「当時、流行歌の本を持っていたことを思い出す。懐かしい」と、感激しながら蓄音機からの音色に耳を傾ける。
記念の鑑賞会では「憧れのハワイ航路」「有楽町で逢いましょう」などを披露した。先名さんは「手拍子をしたり、口ずさんだり、喜んでもらえるのがうれしい」と笑顔。「次の目標は500回。できる限り続けたい」と元気に語っている。
提供 - 函館新聞社
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