「海外脱国記念祭」新島襄の偉業をたたえる

update 2007/7/18 12:57

 明治維新の大業に命を賭け、1864(元治元)年、函館からアメリカへ渡航し、帰国後に同志社大(京都)を創設した新島襄(1843―90)の偉業をたたえる「第8回海外脱国記念祭」(新島襄・パトスの会主催)が17日、函館市大町の新島襄海外渡航乗船の地碑前で開かれた。同会、函館日米協会、同志社大函館クラブの会員ら約30人が参列。献花と講演で新島の功績をたたえた。

 新島は、海外渡航が禁じられていた当時、外国に新しい知識を求めようと決意し、江戸から函館へ渡り、7月17日に大町の海岸から米国船ベルリン号に乗り込み、密航に成功。同会は、新島と、函館人として新島の行動を支援した福士成豊の見識をたたえ2000年に設立された。

 初めに参列者は碑前に献花した。同会の宮腰善行代表が「鎖国の禁を破り、脱国した決意をたたえたい」と述べた。

 続いて、同会運営委員の大江流さん(75)が「欧米親善で果たした新島襄の功績」と題して講話を行った。大江さんは、1871(明治4)年から2年間、岩倉具視右大臣を特派全権大使として米欧に派遣された使節団に新島がかかわったことを紹介。通訳などで重要な役割を果たし、日本の教育と軍政に大きな功績を残したと話した。参列者はあらためて、自らの信念に基づいて行動した新島に思いをはせていた。

提供 - 函館新聞社



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