市立函館博物館で「蘇る北の縄文ロード」開幕、中空土偶お披露目
update 2007/7/2 12:43
函館市内旧南茅部地区の著保内野遺跡で出土した「中空土偶」が道内初の国宝に指定されたことを記念し、特別企画展「蘇る北の縄文ロード―発掘された縄文の世界―」(市立函館博物館主催)が1日、同博物館(青柳町17)で開幕した。初日は開会式が開かれ、高橋はるみ知事や「中空土偶」を発見した小板アエさんらが出席したほか、市民ら約360人が訪れ土器などの展示品を鑑賞した。8月19日まで。
同企画展では、国宝の中空土偶を公開するほか、道内や青森、岩手、秋田の3県に現存する縄文時代の埋蔵文化財を一堂に集め、北の大地に育まれた縄文文化の世界を紹介。大小さまざまな形をした土器や刀形石器や動物型土製品、装飾品など約1000点が展示されている。
開会式には、関係者ら約100人が出席。西尾正範市長が「1人でも多くの市民、観光客にご覧になっていただき、地域の誇りである中空土偶を通じて約1万年にわたり栄えた壮大なロマン、北の縄文ルートに触れていただければ幸い」とあいさつ。高橋知事も「本道を代表する貴重な宝を未来に引き継ぐため、道教委、函館市と連携しながら適切な保全や国宝としての活用などについての支援に努めたい」と述べた。西尾市長や高橋知事、中空土偶の発見者の小板アエさんら6人がテープカットし、特別企画展が開幕した。
館内に展示された遺物は国の特別史跡からの出土品や国・道・市町村の重要文化財に指定された重要な資料ばかり。来場者はお目当ての中空土偶や、数々の展示品をじっくり見てまわり、縄文時代に思いをはせていた。
入館料は一般500円、高校生・大学生300円、小中学生100円。市内在住の65歳以上は250円。開館時間は午前9時から午後4時半まで。休館は月曜。ただし、2日、16日は開館する。
問い合わせは同博物館TEL0138・23・5480。
○…特別企画展の開会式で、中空土偶の発見者、小板さんに高橋知事から感謝状が贈られた。高橋知事は「道民に縄文文化への無限の夢を与えた。故郷の誇りと愛着心を育む優れた宝を地域に与えた」と述べ、小板さんは「夢にも思わなかったこと。うれしいです」と感激していた。式後には、高橋知事は小板さんらとともに「中空土偶」を観覧。小板さんから発見当時の状況を聞き、「すばらしいものを発見されましたね」と声を掛けた。
高橋知事はその後、森町の鷲ノ木遺跡にある環状列石(ストーンサークル)を視察した。
提供 - 函館新聞社
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