養護老人ホーム「清和荘」を移転改築し民営化へ

update 2007/6/25 12:24

 函館市はこのほど、養護老人ホーム「清和荘」(同市湯川町1、定員150人)を民営化し、旧市立函館病院分院跡地(同市西旭岡町3)に移転改築する計画を明らかにした。民間活力による効率的な施設運営と質の高いサービス提供に期待している。

 養護老人ホームは、主に経済的な理由から居宅での養護を受けることが困難な65歳以上の自立者が入所する施設。特別養護老人ホームと違い、介護保険施設ではない。行政による措置施設であり、市に対して入居の申し込みをする。

 市内の養護老人ホームは現在、清和荘のほかに、民営の施設(定員150人)が1カ所ある。清和荘は1974年に現在地に建設されたが、老朽化が激しいことに加え、国が進めている個室化が遅れていることなどから改築が急務となっている。

 現在地での改築が敷地面積上、困難であることから、市では移転先を検討し、買い物の便や散策時の自然の豊かさなどの周辺環境から、旧函病跡地が最適と判断した。本年度中に運営法人を選定し、同跡地4万5000平方メートル中9000平方メートルを貸与。2009年4月から民営による運営を目指す。

 現在の清和荘は4人部屋と6人部屋が大部分を占めているが、移転後は個人のプライバシー保護や健康管理面での配慮から、1人または2人部屋を中心に整備する方針。定員については市と運営法人側が検討していく。

 市福祉推進課は「介護事業におけるコムスンのように利益優先ではなく、十分な実績としっかりとした理念を持った法人に運営を任せたい。移転先は自然が豊かで周辺環境にも恵まれていることに加え、近くに学校も多いので、地域との交流も深まることに期待したい」と話している。 

提供 - 函館新聞社



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