南茅部高校7月に「逆サマータイム」導入
update 2007/2/23 14:04
道立南茅部高校(工藤慶明校長、生徒119人)は新年度、同地区で主要な産業であるコンブ漁が最盛期を迎える7月に登校時刻を遅らせる。高校生が貴重な労働力という地域事情を考慮した、道内でも珍しい試み。札幌市などで導入する「サマータイム」の逆で、工藤校長は「地域の高校としてさまざまなニーズに応えられれば」と話している。
同校生徒は全員が南茅部地区出身者。例年、同地区が天然コンブ漁の最盛期となる7―8月には早朝、漁を手伝う生徒の遅刻が目立っていた。校内で調査した結果、漁業に携わる家庭は約8割で、全校生徒のうち5人をのぞく114人が家族や近所の手伝いをしていて、「生徒が地域から頼りにされていることをあらためて感じた」と工藤校長。
工藤校長はコンブ漁を手伝う生徒の様子などを見学しながら、宗谷管内利尻町でコンブ漁繁忙期(6―7月)の1カ月間、一部職員が1時間出勤時刻を遅らせている取り組みを参考に学習課程の調整を検討。同校PTA役員や学校評議員らに登校時間の繰り下げを提案したところ好感触だったため、1月末の職員会議で正式決定した。
措置するのは、7月2日から夏休み前の同25日までの約3週間。通常午前8時半の登校時刻を30分遅らせて午前9時までとする。校内行事日を除く8日間は、授業時数も1時間削り5時限へ。下校時間は通常より30分間繰り上がる。削減した授業分は校内行事時間の調整や、冬休みを1日短縮するなどし、補習は行わない方針。
同校は実施状況を踏まえ、来年度以降の継続実施を検討する予定。
提供 - 函館新聞社
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