乗務員を安心できる環境に…地区ハイヤー協会・新タクシー乗り場設置の陳情に関する会議

update 2007/6/20 10:39

 函館地区ハイヤー協会(鍵谷良一会長)が4月に函館市に提出した、新たなタクシー乗り場設置の陳情に関する会議が19日、市役所で開かれた。同協会からは、乗務員に対する労働環境の整備や顧客サービスの向上に向け、乗り場新設の必要性を求める声が上がったものの、乗務員のマナー改善や渋滞解消への具体的な方策が示されず、話し合いは平行線をたどった。

 同協会はこれまで、市に対して5回にわたって要望書を提出。設置を求めてきたのは、主に本町や大門地区。交通渋滞の助長やバス停留所との競合などのほか、地元商店街からの反発もあって実現には至っていない。

 ことし4月に出した陳情書には、これまで同様、丸井今井函館店やグルメシティ五稜郭店前の本町地区、棒二森屋前に加え、新たにJR函館駅西口前が盛り込まれている。

 会議には、同協会や官公庁などから21人が出席。同協会の横田有一副会長が「タクシー台数の増加で企業間の競争が激しくなり、タクシーの乗り場がなければ、安全・安心な交通手段になり得ない状況に追い込まれている。市民に迷惑をかけることなく、乗務員が安心して働ける環境にしていきたい」とあいさつし、理解を求めた。

 出席者からは、同駅西口前への新たなタクシー乗り場の設置について、「駅の正面に立派な乗り場があるにもかかわらず、誘導できないのは表示が明確でないのでは」「駅前でルールを守って客待ちをしている運転手もいるのだから、内部的な改善が必要」といった疑問の声も。

 タクシーが停車できるスペースを試験的に繁華街に設けることに関しては、交通渋滞の回避や、市民から要望・意見を募る場を設ける必要性などが指摘された。これまでとは異なる観点や方向性で考え方を示すよう、協議事項を同協会に差し戻して閉会した。

提供 - 函館新聞社



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