06年函館市、出生率1・10に回復
update 2007/6/17 11:40
函館市の2006年の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子どもの数)が1・10(概数)となり、3年ぶりに上昇したことが市立函館保健所のまとめで分かった。過去最低だった05年を0・03ポイント上回り、1・1台に回復したのは03年以来。一方、出生数は横ばいで推移し、3年連続で2000人を割り込んだ。
市の合計特殊出生率は01年1・09、02年1・08で1・1に届かず、03年はいったん1・13まで上昇したが、04年1・09、05年1・07と再び減少に転じた。全国の1・32、全道の1・18を下回り、依然として国や道内よりも低い水準で推移している。
出生数は過去最少だった04年と同数の1946人(男性1001人、女性945人)で、05年より1人減少した。統計を始めて以来、最も多い74年の5483人から3分の1近くにまで落ち込み、2000人を下回る状態が続いている。
市では15―49歳の女子人口を5歳ごとに7区分し、母親の年齢別出生数を年齢別女子人口で割った年齢別出生率の合計を合計特殊出生率として算出。同保健所によると、06年の出生数は05年とほぼ同水準で、出産する15―49歳の女子人口は05年と比べ1592人減。同保健所は「出生数に大きな変動がなく、分母になる女子人口が減ったため合計特殊出生率が上昇した」と説明する。
ただ年齢別で06年は20―24歳、25―29歳、40―44歳の層で05年より女子人口が減っているにもかかわらず、出生数が増加。35―39歳は女子人口も出生数も05年を上回り、いずれの階層でも出生率が伸びた。
同保健所は「合計特殊出生率の上昇は首都圏などと違って、景気回復が要因とは考えにくい」と指摘。「女子人口は年々減少しており、出生数が減ると再び合計特殊出生率も下がることもある。少子化に歯止めがかかったとは言えない」と、今後の推移を慎重に見守る考えだ。
一方、婚姻数は05年から35件減り1500件で過去2番目に少なく、離婚率は61件減少し、729件だった。死者数は05年より105人多い3201人(男性1688人、女性1513人)。死亡数が出生数を上回る「自然減」は05年より106人多い1255人で、1995年から12年連続で死亡数が上回っている。
死因は(2)悪性新生物(がん)1014人(2)心疾患511人(3)脳血管疾患387人―の順で、がんが全体死因の30%を占めた。
提供 - 函館新聞社
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