フォーラムで新幹線時代の青函交流を巡り活発な論議

update 2007/6/17 11:40

 本州・北海道架橋を考える会(福西秀和代表幹事)主催のフォーラム「津軽海峡からのメッセージ〜みんなで語ろう青函交流〜」が16日、函館市内のホテル函館ロイヤルで開かれた。時間的距離が大幅に短縮される新幹線時代を見据えた青函交流のあり方について意見を交わした。

 福西代表幹事は「青函交流というが、残念ながら活性化や大きな動きになっていない。新幹線開業で、交流人口を増やすことがこれからの大きな役割」とあいさつ。続いて、北大大学院工学研究科の高野伸栄准教授らが青函交流の可能性について提言した。

 高野准教授は新幹線開業により、地域間競争が激化する危険性を指摘。プラスの開業効果を願望として語るだけではなく、効果を生かすための戦略をつくる時期だとした。その上で、「(開業効果を)吸い寄せる戦略が必要。行政や企業、市民団体など、同じ方向に向かわせ、役割分担をしっかりするべきだ。青函地域として取り組まねば競争に立ち入れない」と述べた。

 続くパネルディスカッションでは、青森商工会議所青年部の鎌田慶弘前副会長、函館青年会議所の日光貴行理事長、工藤恵美函館市議がパネリストを務めた。

 このうち日光氏は、函館から1泊で旅行する場合「費用や労力から、道内という選択になってしまう」と指摘。高速フェリーや新幹線が開業しても「青函交流に変わりがないのでは」と述べ、陸路で本州と結ぶ架橋の重要性に変わりはないと訴えた。

 また、鎌田氏は、新幹線が札幌まで延伸した場合のストロー効果を危ぐ。「100万人規模の都市基盤がないと厳しい。札幌、仙台に挟まれる函館や青森はどうなるか。青森は、コンパクトシティーに取り組み、新幹線に耐えうる街づくりをしている」など、開業への備えについて語った。

提供 - 函館新聞社



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