06年度センターまとめ、少年補導が大幅減

update 2007/6/16 11:20

 函館市青少年補導センター(所長・辻喜久子市教委生涯学習課長)が昨年度、同市内で補導した未成年者数は523人で、2005年度に比べ199人減と、大幅に減少したことが同センターのまとめで分かった。補導員の巡回時間や場所の見直しもあったが、02年度以来4年ぶりの500人台。同課は「少子化の影響もあるが、各学校での指導の徹底や、カラオケ店の協力などが非行の抑止力になった」と分析している。

 同センターは青少年の非行防止と健全育成を目的に1959年に開設。市から委嘱を受けた元教諭や警察官OB、OGなど専任補導員5人が交代で街頭での巡回や相談に当たる。

 少年の生活実態に合わせ、主に夕方から夜にかけて活動。本町・五稜郭町や昭和・石川町など市内5地区のカラオケ店やゲームセンターにたむろする少年に声を掛け、指導している。

 昨年度の内訳は男子275人(前年度比96人減)、女子248人(同103人減)。職業別の構成比は、高校生が最多の315人(60・2%)で、無職少年93人(17・8%)も含めると全体の約8割に達する。

 行為別では喫煙が479件で圧倒的に多い。04年度4件、05年度28件だった不健全な性行為は38件に上り、増加傾向が顕著だ。同課は「インターネットや携帯電話など情報源が多様化しており、性に対するモラルの低下が背景にあるのでは」と危惧(きぐ)する。

 場所別ではカラオケボックスが504件で補導件数の96・4%を占めた。カラオケ店での補導は1999年度以降、増え続けていて、専任補導員の男性(63)は「未成年にとっては安価で密室性が担保されるのが魅力らしい」と目的外の利用にため息を漏らす。不健全性行為38件は、いずれもカラオケボックス内だった。

 辻所長は「子どもたちが犯罪に走らないためには、非行の『未然防止』や『早期発見』が大切。現在、平日だけの専任補導員らによる巡回も将来的には週末も含めて考え直さなければならない」と話している。

 同センターでは「親と子のテレフォン相談」も開設している。家庭生活や人間関係、いじめ、不登校などに関する相談はTEL0138・54・3737(土・日曜、祝日を除く午前9時―午後5時)まで。

提供 - 函館新聞社



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