参院選公示まで1カ月、早くも混戦の様相

update 2007/6/5 12:51

 7月22日に投開票予定の参院選は、公示日となる同5日まで1カ月となった。道選挙区(改選数2)にはこれまで、現職2人を含む6人が立候補を表明しており、早くも混戦の様相を呈している。函館を中心とした道南地域での各陣営の動きも活発になっており、水面下での戦いはすでに本格化している。

 立候補を表明しているのは、自民党現職の伊達忠一氏(68)=当選1回=、民主党現職の小川勝也氏(43)=同2回=、無所属新人の多原香里氏(34)、共産党新人の畠山和也氏(35)、社民党新人の浅野隆雄氏(50)、維新政党新風新人の千代信人氏(43)。

 伊達氏は安倍首相の下で、参院経済産業委員長などの要職を務めており、国との強いパイプを武器に2選を狙う。5月31日、6月1日の2日間、渡島管内全域を回り、中央と地方との格差是正と教育改革を公約の主軸に据えながら、来年の北海道洞爺湖サミットや道新幹線の延伸実現などで、北海道や道南の景気回復につなげたいと訴えた。

 小川氏は5月20日に道南入りし、5日間にわたりあいさつ回りや国政報告会などを精力的にこなした。多方面に広がる格差の是正などを訴えるとともに、安全・安心の国づくりを強調。道南には民主党公認・推薦の道議が6人いることから、重要地域と位置づけ、合同選対本部事務所との連携強化を前面に押し出し、3選に向けて準備を整えている。

 新党大地副代表の多原氏は、民主党などから推薦を受ける。5月30日に札幌市内で事務所開きを行い、これまで同市内を中心に活動している。今後の日程は調整中だが、6月中には新党大地代表の鈴木宗男衆院議員と道南入りする見通し。ただ一人の女性候補者として、お年寄りら社会的弱者をはじめ、若者や女性を中心に支持を訴える考え。

 畠山氏は5月に檜山管内の各町を精力的に回った。同30日、札幌市内で比例区の紙智子参院議員とともに事務所開きをし、連携して選挙に臨む。党渡島・檜山地区委員会の原田有康委員長は「税政、社会保障、雇用問題の3つの格差是正と、憲法9条の問題が争点」と話す。21日には函館に入る予定で、草の根の運動で党への支持拡大を目指す。

 浅野氏は、比例区候補と連動した戦いで相乗効果を狙う。函館・道南入りは未定で、今後、具体的なスケジュールを決める。護憲の立場から憲法問題を訴え、平和教育などにも切り込む。党道南支部連合の道下誠幹事長は「党員一人一人が票の掘り起こしと宣伝活動に努め、支持を訴えていく」と全力で戦う構え。

 維新政党・新風の千代氏は、1998年、2001年、04年に続き4度目の挑戦。道本部によると、7日から4日間かけて夕張市を皮切りに道東から道北方面の遊説を行う。道南には中旬から後半にかけて入る予定で、函館を中心に街頭で政策を訴える。

 公明党は道選挙区に候補を擁立せず、比例区での議席拡大を目指す。党函館総支部の茂木修副支部長は「比例重点候補の実績のほか、持続可能な社会保障制度の構築や政治とカネの問題について訴えていく」と話す。政権政党の枠組みから、選挙区では自民党の伊達氏を支援する見通し。

 このほか、4月の夕張市長選で次点となった青森の会社社長、羽柴秀吉氏(57)にも出馬の動きが見られる。 

提供 - 函館新聞社



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