37年ぶり「ツーマン市電」運行
update 2007/6/4 13:40
函館市交通局は3日、運転士と車掌が乗る「ツーマン市電」を37年ぶりに運行した。往時の雰囲気を再現するため、現役車両で最も古い530号(1952年製造)で実施。湯の川―西部地区を3往復し、年配の利用客からは「懐かしいね」との声が聞かれた。
6月10日の「路面電車の日」に合わせたPRイベントの一環。経営合理化の流れで、市電は1968年からワンマン体制への切り替えが始まり、70年に完全移行した。
交通局OBで、毎年、レトロ市電「函館ハイカラ號」の運転士を務めている後藤紘道さん(66)が車掌となり、テープ音声の代わりに肉声で停留所などを案内した。昔ながらの革製の車掌かばんの中に一日乗車券や回数券、乗継・乗換券などを入れて販売。現金での乗客にハイカラ號の乗車券を配り、行き先を尋ね、半券に該当料金のはさみを入れた。
市電ファンで運行を楽しみにしていたという、ともに函館深堀中学校2年、嶋貫貴文君と伊藤尚貴君は、後藤さんや車両を撮影しながら、風情ある車内の雰囲気や車窓の景色を楽しんだ。2人は「市電はバスに比べ時間が正確で環境に優しく、雰囲気も温かい。530号がいつまでも走り続けることを祈っている」と笑顔だった。
後藤さんは「西部地区の街並みなど、函館は市電がマッチしている街。大切な観光資源で、これからもPRしていきたい。70年以来の車掌体験ができたこともうれしい」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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