乗客数、料金収入ともに微増…函館市交通局06年度市電実績

update 2007/6/3 11:27

 函館市交通局は2006年度の乗客利用実績をまとめた。福祉関係を含む乗客数は前年度比6万3061人(0・95%)減の656万6518人で、料金収入は同961万円(0・88%)減の10億7949万円だった。上期(4―9月)は乗客数、料金収入とも前年度を上回るペースで推移したが、下期(10―3月)は暖冬で降雪量も少なく、利用が伸び悩んだ。利用者の減少傾向は続いているが、乗客数、料金収入とも微減にとどまった。

 上期は、乗客数が前年度同期比3・03%増の343万1417人で、料金収入も同3・25%増の5億6451万円と好調。市交通局は、ガソリン価格高騰によるマイカー利用者の減少や、観光客の回復などを要因に挙げる。

 しかし、雪が少なかった下期は、利用が伸び悩んだ。乗客数が同4・97%減の313万5101人、料金収入も同5・05%減の5億1498万円。大雪で利用者数が伸びた05年度下期と比べると、大きく落ち込んだ。

 同局運輸部管理課では、バスやタクシーを含めた輸送業界全体の問題でもあり、人口減少が進む函館市内では、利用者減少の傾向は続くとみる。ただ、修学旅行生や団体客を中心に、一日乗車券の売り上げは伸びているという。

 同局は昨年度から電停の命名権を販売する「ネーミングライツ制度」を導入するなど、新たな増収対策に取り組んでいる。また、新型の超低床電車の導入や、JR函館駅前を中心に、沿線の活性化につながるホテル進出が相次ぐなど、市電復権に向けた明るい材料もある。

 同課は「05年度は大雪で下期の利用が伸びていたので、前年度と比べると反動は大きかったが、全体の減少幅は小さくなっている。市民にいかに乗ってもらえるか、PRに力を入れていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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