日銀4月の道南経済、依然「足踏み感」

update 2007/6/2 10:25

 日本銀行函館支店(服部誠弘支店長)は1日、4月の道南地方における金融経済動向を発表した。個人消費の一部や住宅を含む民間建設需要など、全般的に緩やかな持ち直し基調にあるものの、原材料の値上がりによる収益悪化や観光客の減少などから、3カ月連続で「足踏み感がうかがわれる」とした。

 個人消費は、週末を中心に天候不順や低温から客足が鈍く、衣料品や身の回り品などが不振で、好調だった食料品がマイナスに転化。小売店(主要10社)の売上高は前年同月比3・7%減の59億1000万円と2カ月連続の前年割れとなった。大型テレビや携帯電話、ゲーム関連商品などの家電販売は、堅調な伸びを見せている。

 設備投資は、非住宅着工の床面積(函館市内のみ)が同20・3%減の8653平方b、棟数が同13・3%減の26棟。一方で、新設住宅着工(同)は、持ち家が前年同月を下回ったものの、貸し家や分譲が増加し、全体では同52・2%増の204戸と、2カ月ぶりのプラスとなった。

 生産は、セメントや段ボール、水産加工が前年割れだったものの、電子部品や造船、農漁業が、前年を上回った。公共投資は、渡島・檜山管内の公共工事請負額が同43・6%減の67億1100万円と、2カ月ぶりのマイナス。

 また、観光は、五稜郭タワーが同29・4%減の5万5800人と14カ月ぶりに減少。函館山ロープウェイが同1・2%減の8万8500人、ホテル(主要17社)の宿泊客数が同6・5%減の10万1900人、函館空港の乗降客数が同9・5%減の12万1100人と、全般的に低迷した。

提供 - 函館新聞社



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