土砂災害 迅速に避難…江差で全国統一防災訓練

update 2007/5/30 13:48

 【江差】国土交通省や総務省などが全国で実施する本年度の「土砂災害に対する全国統一防災訓練」が29日、江差町円山地区で行われた。

 豪雨に伴う土砂崩れが発生したとの想定で、江差町、警察、消防、渡島・桧山支庁、函館海洋気象台などの防災機関が、気象警報や災害対策基本法に基づく避難勧告・避難指示などの情報伝達などを訓練。午後2時からは、町の広報車や消防車による住民への避難広報が行われ、住民18人が避難所に指定されている江差中学校の体育館に徒歩で避難した。

 避難所では、函館土木現業所の職員が、土砂崩れや土石流の危険性とともに前兆現象などについて解説。町建設課は、町内の知的障害者入所更生施設・あすなろ学園が製造し、全国に向けて発信している災害備蓄用パンを紹介。参加者は関心を示していた。

 町や函館土現によると、住宅の背後に急傾斜地がある同地区は、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域に指定される予定。これまでに土砂崩れや土石流による大きな被害はないが、豪雨時に土砂が住宅裏に流れ出すこともあるという。

 同土現の鐙谷定之治水課長は「斜面の防災工事などハード面での対策が講じられるまでは、避難や情報伝達などソフト面での対策も並行して実施することで住民の生命を守ることが必要」と話している。

提供 - 函館新聞社



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