道移住促進協アンケート、体験者の4割「移住希望」

update 2007/5/26 10:45

 北海道移住促進協議会事務局(函館市企画部)はこのほど、昨年度の移住体験者に実施したアンケート結果をまとめた。移住体験地を選んだ理由は「道内でも雪が少なく温暖である」との回答が比較的多く見られ、体験した地への移住を「考えている」と答えた人は4割に上った。事務局は「道南圏は気候面でも優位にある。移住に結び付けるため、オール北海道で受け入れ態勢をさらに進める必要がある」と話している。

 昨年度は7月から3月までに142件の移住体験があった。市町村別の受け入れは函館市が23件でトップ。次いで室蘭市15件、伊達市と石狩管内当別町、根室管内中標津町の11件など。道南では江差町5件、森町3件、八雲町2件の受け入れがあった。

 アンケートは94人から回答があり、年代別では60代が36人、50代が32人で、この年代だけで全体の7割強を占める。体験地への移住の意向を聞いたところ、39件、41・5%が「ある」と答えた。体験地以外への移住や、場所は未定だが移住を検討している人も32件、34%いた。

 事務局は体験移住者の4割が、事業を通じて完全移住や季節移住の考えを持っている「移住予備軍」ととらえ、体験事業への多様なニーズに応え、それぞれの地域特性を生かした受け入れ態勢を整備していく必要があるとしている。

 体験地を選んだ主な理由は、温暖な気候以外に「空港やフェリー乗り場が近く、交通の便が良い」「観光都市で風光明美」「温泉がたくさんある」「自然環境に恵まれている」など。

 移住体験事業の情報入手の方法は、インターネットが38件、新聞が15件で、その他40件はテレビや雑誌が多く、東京の北海道物産展で知ったという声もあった。

 今後欲しい情報は、住宅や求人、国保料の負担の差、行政サービス、冬場の服装、医療施設の専門性、ペットOKの賃貸住宅―などさまざま。オール北海道での取り組みのほか、函館市はホームページの情報充実や移住者によるアドバイザー制度など、各種受け入れ態勢の整備を進め、市民の理解と協力も得ながら移住促進事業を進めていく。

提供 - 函館新聞社



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