新川汲トンネル貫通

update 2007/5/16 10:55

 函館市中心部と旧南茅部地区を結ぶ道道函館南茅部線の川汲峠付近(函館市鉄山―川汲)に建設が進められている「新川汲トンネル」(延長2056メートル)の貫通式が15日、同トンネルの南茅部側口で行われた。関係者は工事の区切りを祝うとともに、一日も早い開通を誓った。

 同地域には、1968年に建設された延長1150メートルの川汲トンネルがあり、現在も利用されている。旧規格での構造のため大型車の通行が困難で、避難路としても、海産物の運行経路としても支障を来していた。このため函館土木現業所が工事主体となり、2003年10月に新トンネル工事に着手した。

 06年5月には、基準を超える重金属を含んだ掘削土砂の処理をめぐり工事が一時中断。新トンネル供用後にすべての土砂を適切に処理することで地元住民と合意し、同10月から本格的に工事が再開された。

 この日の貫通式には函館土現、函館市、地元関係者、工事を請け負っている戸田・岩倉・奥村特定建設共同企業体などから関係者約250人が出席。貫通発破の儀では、武田準一郎函館土現所長、秋田孝函館市土木部長、梅田誠二函館市南茅部支所長が同時に発破ボタンを押すと、大きな爆発音とともに幕が下ろされ、南茅部側口から太陽の光が差し込んだ。

 あいさつに立った梅田支所長は「長年にわたる地域住民の願いがいよいよ実現に近づき、関係者には敬意と感謝を送りたい。旧4町村の経済の活性化に大いに期待したい」と話した。

 函館土現は、08年度内の全面供用開始を予定している。

提供 - 函館新聞社



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