中空土偶が文化庁から“里帰り”
update 2007/5/15 13:47
道内初の国宝となる、函館市著保内野(ちょぼないの)遺跡出土の「中空土偶」が14日、4カ月ぶりに文化庁から函館市に返却された。国宝指定に向けた調査のため、1月15日から同庁に渡り、指定決定を受けて国立博物館(東京)で公開された後、“里帰り”を果たした。
東京から空輸され、同日午後に当面の保管先となる市立函館博物館本館(青柳町17)に到着。同庁や市教委の職員が土偶の状態を点検し、報道陣に公開した。
返却に立ち会った同庁の原田昌幸・文化財調査官は「国を代表する文化財として保管に万全を期し、南茅部の宝として広く公開してほしい」と期待。市教委文化財課の田原良信課長は「保管や取り扱いに細心の注意を払い、保存活用につながるよう万全の体制で多くの方に見ていただく機会をつくりたい」と話した。
函館では6月1日から同3日まで、南茅部公民館(川汲町1520)で地元住民らにお披露目され、7月1日から8月19日まで同博物館での特別企画展で展示される。
中空土偶は縄文時代後期(約3500年前)に作られたとみられ、1975年に旧南茅部町で発見、79年に国の重要文化財に指定された。
縄文時代の精神活動や信仰を端的に表すとされる土偶の中でも、造形、構造的にもトップクラスの資料として評価され、3月16日に文化審議会の答申で国宝指定が決定。6月上旬までに指定される見通し。
提供 - 函館新聞社
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