ケイエム飼料函館のイカゴロ再処理工場完成

update 2007/5/10 11:30

 【北斗】飼料製造のケイエム飼料函館(北斗市七重浜1、金井正夫社長)が昨年9月に着工したイカゴロ(イカの処理過程で出る残りかす)の処理工場が9日完成し、関係者に公開された。同工場では、イカゴロを植物性タンパク質と混ぜて乾燥させ、養殖エビなどの飼料としてリサイクルする。道南全域の水産加工業者から排出されるイカゴロを引き受ける方針で、6月からの本格稼働を目指している。

 同社は、乾燥機械や産業廃棄物機械などの製造販売を手がけるオカドラ(横浜市、同社長)の関連企業として昨年3月に新設。これまでイカゴロの処理業務を担ってきた日本化学飼料(函館市浅野町)から業務を引き継ぐ。

 工場内には、原料となるイカゴロを貯蔵するタンクと、植物性タンパク質のもとになる大豆などをためる基材サイロがある。「サイクロンドライヤー」と呼ばれる3台の乾燥機で原料と基材を混ぜ、原料の水分を蒸発させる。出来上った飼料は25キロ単位で袋詰めする。

 また、脱臭装置で無害化して水蒸気として大気中に放出されるため、汚臭や廃水が出ないよう環境にも配慮。作業工程のほとんどがコンピューターで自動制御される。

 最大処理量は1日当たり60トンで、年間9000トンの飼料生産が可能。業者からイカゴロ1トン6000円で引き受ける。エビの養殖が盛んな東南アジアなどに高級餌料として輸出される。

提供 - 函館新聞社



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