改選函館市議会・民主、新生クが第一会派

update 2007/5/10 11:30

 改選後の函館市議会の会派結成届が9日で締め切られた。民主・市民ネットと、旧市民自由クラブ系の議員に4人が加わった新生クラブが10人をそろえ、第1会派となった。旧はこだて市民クラブは、市民クラブとして6人で出発。保守系2会派の「大同団結」はならなかった。議長候補は、民主・市民ネットが当選4回の阿部善一氏、新生クラブは「会派内や他会派との調整などを経て決める」としている。臨時議会を21、22両日に開き、正副議長などを選出。全5会派とも西尾市政については是々非々の姿勢で臨む考え。

 公明党は改選前と同じ5人、共産党も同じく4人。初当選の三遊亭洋楽氏と当選3回の竹花郁子氏、返り咲きで当選3回の松尾正寿氏の3人は無会派となった。

 民主・市民ネットは当選7回の石井満氏が引き続き会長を務め、当選4回の能川邦夫氏が幹事長に就任。能川氏は後期2年間の議長候補に目されており、「市長は変わったが、これまで通り政策論争で是々非々の姿勢で臨む」と話す。

 新生クラブは、戸井選出の吉田崇仁氏(旧町から通算7選)を会長に据え、恵山選出の斉藤明男氏(同7選)と椴法華選出の村井正幸氏(同6選)、無会派だった当選13回の黒島宇吉郎氏も加わった。幹事長は当選4回の白崎憲司郎氏。当選回数などから女性議員が議長となる可能性もある。吉田会長は「保守系会派で第1会派であるという自覚を持ち、大所高所に立って市政を検証していく」と語る。

 市民クラブは、前副議長で当選8回の北原善通氏が会長に就任。旧会派会長だった当選6回の小野沢猛史氏が幹事長に回り、南茅部選出の佐々木信夫氏(同2選)が旧4町村議員から唯一会派に入った。北原会長、小野沢幹事長は「自由な雰囲気で、議員個々の思いを尊重したい」とする。

 公明党の瀬尾保雄議員団長(当選6回)は「基本的には是々非々で臨む考えだが、西尾市長の市政執行方針や代表質問で考えを聞いてから対応を決めたい」、共産党の高橋佳大議員団長(同3回)も「西尾市長は保育料引き下げや乳幼児医療費助成拡大など、われわれが主張してきたことを公約に掲げており、そうした積極的な姿勢は応援するが、良くないことは主張し追及する」との姿勢を示している。

 各会派とも、西尾市長の出方をうかがう構えだが、「西尾市長を支える」「市長選でねじれにねじれ、他会派や個々の議員が西尾市長とどのような関係か分からず、様子を見ることが必要」(各会派幹部)との声も聞こえてくる。

提供 - 函館新聞社



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