はこだてTMOと大門、函館朝市の3者が中心市街地来街者動向調査まとめ

update 2007/5/9 18:23

 函館市の第3セクター、はこだてティーエムオー(渡辺良三社長)など3者は、JR函館駅前地区の飲食・物販店の利用客を対象に昨夏実施した「大門・朝市スタンプラリー」の応募状況を基に、客層や回遊性などについて分析した報告書をまとめた。観光客の半数近くが大門で夕食、朝市で朝食を取るルートをたどっていることや、朝市を利用する地元住民も少なくないことが分かった。

 参画したのは同社のほか、函館都心商店街振興組合(渡辺良三理事長)と函館朝市協同組合連合会(井上敏廣理事長)。同ラリーは2006年度、道中小企業総合支援センター(札幌)の「中心市街地商業活性化事業」に採択され、助成金に3者の負担を加えた総額約400万円以上をかけ、昨年8月下旬から26日間にわたって実施。

 同ラリーには同組合の73店舗、同連合会の103店舗、百貨店1店舗、シネマコンプレックス(複合映画館)1店舗が参加。スタンプカードはエリア別に3色に分け、1店舗利用ごとに1個のスタンプを押し、氏名や連絡先を記入してもらった上で、3カ所に設置した応募箱で回収した。

 回収総数は1066枚で、内訳は市内居住者分668枚(59%)、観光客分398枚(36%)だった。市内居住者のうち43%が駅前・西部地区居住者で、観光客分の75%が道外。近郊市町村やそのほかの渡島・桧山管内居住者は10%にも満たず、広域性に乏しいことが明らかになった。

 発券場所と回収場所から回遊性を見ると、「大門から朝市」「大門及び朝市から百貨店」という流れが多数を占めた。大門で買い物した後、市内居住者の59%が朝市を利用するが、観光客は買い物、飲食とも10%前後と利用度は高くない。また、大門で飲食した後の朝市利用者は、市内居住者が34%に対し、観光客は86%に上った。

 今回の結果について3者は(1)観光客の4割が、宿泊日の夜に大門で夕食、翌日に朝市で朝・昼食を取る(2)市内居住者の4割強が大門、朝市両エリアで買い物している(3)大門では、地元客は物販、観光客は飲食で利用(4)朝市では、地元客の6割強、観光客の5割強が買い物している(5)地元客の4割近くが利用する百貨店は集客核で、観光客の7割近くが利用する大門横丁は新たな観光スポットとしての役割が大きい―などと解析している。

 集客力や回遊性を高める方策としては(1)大門における商店街の魅力向上(2)地元客にも支持される朝市の魅力づくり(3)百貨店を核とした、大門、朝市両エリアの連携強化と、一体的な戦略ビジョンの構築―を挙げている。

提供 - 函館新聞社



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