3月の道南地方金融経済動向、引き続き「足踏み感」
update 2007/5/8 11:18
日本銀行函館支店(服部誠弘支店長)は7日、3月の道南地方の金融経済動向を発表した。個人消費の一部や住宅を含む民間建設需要など、全般的に緩やかな持ち直し基調にあるものの、原材料の値上がりによる収益悪化や観光客の減少などから、前月に引き続いて「足踏み感がうかがわれる」とした。
個人消費は、天候不順によって春物衣料や家庭用品が低調で、売れ行き好調だった食料品の伸びも鈍化。小売店(主要10社)の売上高は前年同月比1・0%減の62億7400万円と2カ月ぶりにマイナスに転化した。大型テレビや携帯電話、ゲーム関連商品などの家電販売は、堅調に推移している。
設備投資は、非住宅着工の床面積(函館市内のみ)が前年同月の2・3倍に当たる1万5670平方メートルと4カ月連続のプラス。新設住宅着工(同)は、分譲が前年同月を上回ったものの、前月の早期着工の反動からか、持ち家や貸し家が減少し、全体では同47・3%減の98戸と、2カ月ぶりに前年を下回った。
公共投資は、渡島・桧山管内の公共工事請負額が同71・4%増の114億9300万円と、4カ月ぶりに好転。道路や港湾整備など、補正予算の施工分が充当されたことで数字を引き上げた。
生産では、電子部品関連の一部で高操業が続き、セメントが都市部でのマンション向けに需要が高まったが、水産加工が輸入品との競合から依然として低迷している。
観光は、五稜郭タワーが同48・7%増の5万1800人と13カ月連続のプラス。しかし、函館山ロープウェイが同0・6%減の12万3600人、ホテル(主要17社)の宿泊客数が同11・5%減の11万5500人、函館空港の乗降客数が同6・2%減の14万3600人と、いずれも2カ月ぶりに前年割れとなった。
提供 - 函館新聞社
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