温泉ホテル計画再開へ…桧山地域振興公社
update 2007/5/3 12:42
【江差】濱谷一治江差町長は2日の町議会議員協議会で、桧山地域振興公社(棚田清社長)が、昨年断念した鴎島入口での温泉ホテル建設計画の再開に向け、建設予定地の町有地売却を申請してきたことを明らかにした。
提出された「旅庭・群来(くき)」の事業計画案によると、ホテルは2階建て延べ床面積は約1007平方メートル。10室の客室は2タイプあり、料金は1万5000円―2万円。総事業費は3億7200万円。2008年12月の営業開始を計画している。
町有地は3793平方メートル。取得当時の価格は1億5000万円。町は随意契約で売却に応じる方向。濱谷町長は「計画が一度は頓挫したが過去の温泉掘削の経緯もあり、企業努力に期待したい」と話した。
売却に際して町議会の議決は不要で、普通財産の処分を取り扱う審議会で妥当性を判断する。価格は不動産鑑定士に依頼して実勢価格などを勘案して決める。
同社は01年に町有地で温泉を掘削し、地上6階建てのホテル建設を計画。03年には景観問題などから2階建ての高級ホテルに計画を変更したが、資金調達が難航して着工が遅れた。05年には客室数を削減するなど計画を縮小したものの、06年2月に計画断念を町に通告した。
ホテル計画への支援策として03年、町は5年間で約1300万円に上る町有地の賃貸料を免除する時限条例を制定。だが、資金調達の遅れに伴い適用期間が経過。計画遅延の責任は同社にあるとして期間延長に応じず、用地売却にも難色を示した。同社は町に対し文書で法的措置を辞さないことを示唆した。
暗礁に乗り上げたホテル計画をめぐっては、昨冬から道幹部や町議を橋渡し役に、町と同社が水面下で交渉を開始。4月下旬に同社が問題の文書を「妥当性を欠く」として撤回。対立を深めた町と同社の歩み寄りが実現した。
提供 - 函館新聞社
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