「町民の融和大切」…厚沢部 渋田町長が意気込み

update 2007/4/24 10:37

 【厚沢部】町を割る激しい町長選を繰り広げた厚沢部町。57票差で現職を破る激戦から一夜明けた23日、渋田正己氏(63)に町政を担う意気込みを聞いた。

 ――当選証書を手にしての感想は。

 初めてここまで来たとの思いで身が引き締まる。あきらめずに挑戦してよかった。町長としての実感はまだない。課題は山積しており、町民に見える成果を出せるよう頑張る。

 ――町民に対しては。

 今こそ町民の融和が大切。町民が2派に分かれて争い、勝った陣営だけが町政を握る時代は終わりだ。しがらみをなくすためどんどん町民と対話したい。

 ――前町長を支持した町議も多いが。

 助役を8年間務めたので気心は知っている。対立する意識はない。町長と町議が融和を深めて車の両輪となり町を盛り上げていきたい。

 ――第一に着手する課題は。

 町職員の停滞感は目に余る。働きやすい環境作りが必要。町民の目線で原因を考えて開かれた町役場に変える。職員に職務意識や姿勢を再確認して、町政改革への協力を訴える。

 ――重点的政策は。

 保育料や給食費の軽減、児童医療費の無料化などの子育て支援策を充実させる。若い世代は教育や医療に大きな関心がある。近隣町との料金や制度の違いもシビアに見ている。これまでは町に若者の声が届いていなかった。世代交代を求める声が大きなうねりになり当選に結び付いた。農業分野では農産物のブランド化、後継者育成、契約栽培を進める。林産業も振興策が必要。1次産業が元気になれば商工業も活性化する。

 ――入札制度に関する問題は。

 助役時代から問題点を感じていた。責任追及という後ろ向きな議論ではなく町民の目が行き届き、納得できる形になるよう改革を進めたい。

提供 - 函館新聞社



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