労務状況調査 全体的に上向きの傾向

update 2007/4/20 12:47

 函館市がまとめた2006年度の労務状況調査によると、新規学卒者を採用した事業所は、全体の31・3%(前年度比2・3ポイント増)で、今年4月の採用予定事業所は22・7%(同3・5ポイント増)だった。基本給の総平均額は男性24万3049円(同3・6%増)、女性18万8310円(同0・8%増)で増加。市労働課は「全体的に上向きの傾向」と分析している。

 調査は1962年度から毎年実施。市内の従業員10人以上の事業所2049カ所から500カ所を抽出し、廃業などの企業を除外した485カ所を対象とした。このうち208事業所から回答を得た(回答率42・9%)。なお、サンプリング対象が同一企業でないため前年度比は参考値。

 雇用形態は、全従業員数に占める正規従業員数の割合は、前年度比0・2ポイント増の71・9%。産業構造別には、サービス業で、正規従業員の占める割合が同4・2ポイント減少し63・0%だが、建設と製造業が79・4%、運輸・通信業は88・1%と増加傾向にある。

 勤務形態では、週休2日制の実施では、完全実施企業が34・3%、月2回が23・0%だった。また、1週間の労働時間は、38時間を超え40時間までが60・6%、38時間までが20・2%、全体の平均では40時間9分。時間外勤務の平均時間は1カ月当たり7時間7分だった。

 賃金は全体の平均は上がったが、初任給平均はすべての学歴で前年度を下回った。賞与など諸手当の制度がある事業所の、夏期手当の平均支給月数は1・52カ月、年末手当が同1・93カ月、決算手当は0・63カ月。

 諸制度では、育児休業性を就業規則で定めている事業所は55・3%、介護休業制度は47・1%で、建設、製造、卸・小売業での制度浸透が遅れている。過去1年間に育児休業を利用したのは77人だった。

 パートタイム労働者の平均賃金(1時間当たり)は838円。臨時労働者の平均賃金(日給)は7166円で、昨年度より減少。産業構造別ではサービス業で増加している。

提供 - 函館新聞社



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