函館市長選企画「私の主張」・西尾正範氏(無所属・新)/市民自治を打ち立てる
update 2007/4/18 12:14
――出馬の動機は。
福祉施設をめぐる問題など、一連の経過を発表したが、その小さなつぶやきが大きなうねりとなった。今の密室の中でよどんだ一部特定の人たちの権力から、市民のための権力、市民自治を打ち立てていくという考えで決意した。
――函館市の課題は。
人口減少が深刻。少子化に加え、生産年齢人口が首都圏や愛知など都市部に流出し、地域が空洞化している。病院と競輪事業を再生させることは今後の大きな課題。
政治倫理の問題は、職員が公平公正な行政や社会正義を踏まえて決定したことに対し、トップがぐらついた。政治倫理を語る以前に常識的にあり得ないことだ。
――政策の柱は。
3つの柱で政策を組み立てた。まず、「子ども達の笑顔のために」ということで、健康推進室や市長直結の子育て推進室設置、周辺市町との医療費助成制度の均衡、第2子、第3子以降の負担軽減など具体的に踏み込んだ。市民の安心、若い人の安心を支援していきたい。
次に「地域の未来のために」。理念としては、中国東北部やロシアなどを含めた極東アジアのセンターにしたい。観光や教育、学術研究など都市づくりのモデルとし、価値を創造できる函館を目指す。また、商工観光部と農林水産部を、観光コンベンション部、産業政策部に再編、雇用問題には労働政策室を設置して対応したい。
3つめは「市民自治の拡大」。各分野の人材育成のため、「人づくり知恵の予算」や、行財政改革も正規雇用につながるアウトソーシングを実施する。旧4町村地域は、2地区に分けて特別職を置き、広域自治体的に発展できるようにしたい。
争点だが、現職とはハコものに対する考え方が違う。水産海洋の研究センターなど、必要な施設は造るが、地域が置かれている状況を考え、人材育成を重点的に4年間の市政を進めていきたい。
コンベンションホールには、函館の優位性の検討や市場調査が必要。市民会館や体育館の建て直しは理解ができず、2000人規模のコンベンションの機会は少ない。施設が大き過ぎると、使い勝手が悪い。規模は議論が必要だが、大沼セミナーハウスを少し大きくしたような、質の高い施設がよい。
――現職と選挙戦になったことについて。
井上市政は、時代感覚に合っていない上、市民のために機能していないと考えている。残念だけれどもやむを得ない。
――政治信条は。
地方自治体の長は、市民生活に立脚し、市民とともにあるべきだ。わたしは「正直と誠実」を掲げ、情報を公開して「現状はこうだ」「これしかできない」と誠実に申し上げる者でありたい。
提供 - 函館新聞社
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