富岡町同居男性殺人、長男 起訴事実認める

update 2007/4/18 12:13

 母親(46)と共謀して同居する無職男性(当時41)を殺害、遺体を空き地に捨てたとして、殺人と死体遺棄の罪に問われている函館市内の無職の長男(17)に対する初公判が17日、函館地裁(柴山智裁判長)で開かれた。長男は「間違いないです」と起訴事実を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、男性との同居が始まって間もない2002年ごろから続いていた、母親や長男らに対する暴力が動機につながったと指摘。「長男は犯行約10日前に母親から『殺すしかない』と打ち明けられ、翌日『一緒にやる』と母親に告げ、殺害を決意」と経緯を明らかにした。

 その後、2人は殺害方法や遺体の遺棄場所などを打ち合わせ、母親が複数回、睡眠薬を食事などに混ぜて男性に飲ませたほか、携帯電話のメールなどで連絡を取り合い殺害の機会をうかがっていたことなどを指摘。犯行が計画的だったとした。

 弁護側は「男性からの自分や母親への暴力を恐れた」として過剰防衛を主張、殺人罪での刑の免除を求めた。

 弁護側証人として出廷した母親=同罪で函館地裁で懲役7年判決、控訴中=は「男性からの日常的な暴力で、家族が屈辱的な生活をしていると悟り、殺害を決意したと思う。結果的に犯罪に巻き込んでしまい申し訳ない」などと語った。

 公判は、争点や証拠を事前に絞り込む公判前整理手続きを経ており、柴山裁判長は争点を過剰防衛の成否と情状面とした。23日の次回公判で被告人質問、検察側の論告求刑などが行われ、結審する予定。

 冒頭陳述などによると、長男は昨年10月19日午前零時半ごろ、同市富岡町の自宅1階和室で、母親と共謀し、同居していた無職男性の左胸を小刀(刃渡り13・5センチ)で刺し、鼻や口をタオルでふさぐなどして殺害。遺体を近くの空き地に放置した。

提供 - 函館新聞社



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