危険業務従事者叙勲、道南は9人
update 2007/4/14 13:10
政府は14日付で、第8回危険業務従事者叙勲受章者を発表した。全国の受章者総数は3594人で、うち道内は204人。道南では渡島管内から9人が選ばれた。危険業務従事者叙勲は2003年の栄典制度の見直しで導入。春秋叙勲とは別に、警察官、自衛官など危険性の高い業務に精励した人が対象となる。発令日は29日。
◇瑞宝単光章(矯正業務功労)田中義規(よしのり)さん(66)◇
富良野市に生まれた田中さんは、いくつかの仕事を経て、1967年に刑務官として、愛知県岡崎市の医療刑務所に赴任。83年に新設された月形刑務所(空知管内月形町)への転勤で北海道に戻り、84年に函館少年刑務所に異動となり、2001年の定年退職まで勤め上げた。
刑務官になったのが26歳ということもあり「人より遅いスタートだったので、与えられた職務を必死に頑張っただけで、仕事がつらいとか考える余裕もなかった」と振り返る。
それでも「だれの言うこともきかなかった受刑者が、私にだけ心を開いてくれて、出所する時に『お世話になりました』と頭を下げてくれた時はじーんと来た。この仕事が特別なものだとは思わないが、自分自身では使命感を感じていたから、最後まで続けることができたのだと思う」。
田中さんを支え続けたのが妻の弘美さん(58)。「妻がいたからこそ、仕事に専念できた。受章は妻にささげたい」と話す。弘美さんも「授章式に参加できることを楽しみにしている」と笑顔を見せる。
現在も更生保護施設函館助成会の補導主任として活動を続けている。「これからは、出所した後の人生を導くために全力を尽くしたい」とさらなる意欲を見せる。
◆道南の受章者◆
氏名、年齢、現住所、功績概要、主要経歴の順。(敬称略)
【瑞宝双光章】
石森敬司(61)函館市高丘町、防衛功労、元1等海尉
齊藤修(69)北斗市市渡、矯正業務功労、元法務事務官
佐藤恒夫(69)北斗市本町、海上保安功労、元海上保安官
【瑞宝単光章】
岡●吏郎=しろう=(61)函館市石川町、防衛功労、元准海尉
竹本邦雄(76)北斗市久根別、消防功労、元北海道南渡島消防事務組合消防司令
田中義規=よしのり=(66)函館市桔梗、矯正業務功労、元法務事務官
對馬二三四=ふみよ=(66)函館市日吉町、矯正業務功労、元法務事務官
福士一=はじめ=(61)函館市山の手、防衛功労、元准海尉
●=立の崎
提供 - 函館新聞社
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