合併4町村「地域の代表」へ願い熱く…07年統一地方選

update 2007/4/13 12:31

 在任特例が終了し、定数特例を適用する函館市議選(15日告示、22日投開票)の関心が、合併旧4町村地域で特に高まっている。今回のみ、旧町村単位で定数1の選挙区を設置。現在45人の旧4町村市議が改選後は4人となり、漁業振興や景気回復、福祉の充実など「地域の代表」に期待する住民の声は大きい。普段は静かな漁村地帯に、15日からは選挙カーや候補の訴えが響き渡る。

 地域を支えた合併時の町村長が3月末で支所長を退任したこともあり、住民からは「事実上の町長を選ぶ選挙」との声も聞かれる。

 戸井は現職2人、恵山は現職と新人の2人、椴法華は現職3人と新人1人、南茅部は現職2人が立候補を予定している。合併前の前回議員選(2003年)は、恵山を除き3町村が無投票。戸井は無投票が3回続いたため、1991年以来16年ぶりの選挙戦となる。

 漁業が基幹産業のため、各地域とも水産振興や漁業基盤整備、魚価の安定などを望む声が大きい。浜町(戸井地区)の漁業の男性(75)は「第一に漁業振興。ムラサキウニの出荷額は、安い時で1キロ370円。きょう(12日)は600円だったが、高い時は1000円を超す。価格安定や資源増大なども望みたい」、富浦町(椴法華地区)でコンブ干し作業をしていた女性(55)も「今年は雨や雪の日が多く、コンブ乾燥機の燃料代が大変。漁業や前浜が活気づくよう願っている」と話した。

 有権者の関心は総じて高い。木直町(南茅部地区)の無職の女性(75)は「私も含め、同年代の住民の関心が特に高い。漁師まちなので漁業振興はもちろん、福祉政策に力を入れてくれる候補に1票を入れる。合併して初めての選挙で、かつての町長選と同じくらい大切な選挙」と力が入る。高岱(恵山地区)の飲食店従業員の女性(59)は「お客さん同士は選挙の話をしない。それは逆に関心があるから。地域をよく知り、景気対策に力を入れてくれる候補を選びたい」。

 候補が少なく残念、という声も。尾札部町(南茅部地区)の漁業の男性(61)は「地元に貢献してくれる候補が一番。ただ、今回は2人の出馬となりそうで、もっと多く立候補があれば選択肢が広がる」と指摘する。

 市議会事務局によると、2004年12月の合併からこれまで計10回の定例市議会で、旧4町村議員は延べ60人が一般質問をした。「地域の声を届け、水産振興や恵山高校の統廃合問題、消防・防災体制の整備などに生かされた」と語る。

 8日現在の有権者は、戸井3044人、恵山3663人、椴法華1180人、南茅部5739人。

提供 - 函館新聞社



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