桧山管内、一般職新規採用4町で7人

update 2007/4/3 14:28

 【江差】桧山管内では本年度、一般行政職(初級・上級)の新規採用が4町・7人に上った。各町は財政難や行財政改革に伴い新規採用を手控えてきたが、「団塊の世代」の大量退職を控えて採用再開の動きも出てきた。

 新規採用があったのは江差(2人)、厚沢部(1人)、乙部(1人)、せたな(3人)の4町。一般職の退職者不補充を続けてきた乙部町は2000年度以来、江差町でも01年度以来の新規採用。乙部町は課長職3人、江差町も課長職2人が3月末で退職した。

 上ノ国町は保健師2人を新規採用したが、一般職は昨年度も採用せず、奥尻町も3年間ほど見送っている。今金町は採用を継続しているが試験の合格者が出なかった。

 採用がない町でも技術職、保健師、看護師などは退職者補充の形で採用を継続している。

 本年度以降、1947―49年のベビーブームに生まれた「団塊の世代」が60歳の定年を迎える。町ごとにピークは異なるが、今後5年前後で課長級を中心とするベテラン職員が続々と退職。各町は本年度以降の新規採用で穴埋めする方針だ。

 一方、厳しい財政事情から退職者不補充を続けてきた各町は、職員定数削減や管理職の削減、組織合理化の好機ととらえるが「事務のノウハウや政策立案能力の維持・継承が大きな課題」(ある町長)。退職者不補充の影響で「組織の年齢構成がいびつ。数少ない若手が幹部になる時代に組織を維持できるか」(ある町幹部)との懸念も。

 退職を控えた団塊世代の職員からも「若手は官僚的。地域に入って町民とひざを交えて話し合うことがない。先輩から受け継いだ、マニュアル化できない仕事の勘所をどう伝えたらよいのか」とのぼやきも漏れる。

提供 - 函館新聞社



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